キーボードは机の真ん中に置くべき?|マウスが遠いときの配置を見直す

キーボードとマウスを手の届く位置に置いた朝の机で、ヨーヨとアリスが話す水彩イラスト

さいしょに結論

「机の真ん中」にキーボードを置くことより、座った自分と画面の正面に入力する場所があるかを見てください。そのうえで、マウスに手が届くか、書類やノートを広げる場所が残るかを確かめます。買い替える前に、机上の物を少し動かすだけで試せます。

目次

読了時間

約8分です。

※この記事のヨーヨとアリスの会話は、机の配置を考えるための創作例です。筆者の実体験や測定結果を記録したものではありません。

ヨーヨ 無表情
ヨーヨ

今朝、ノートを広げようとしたら、机の上がいっぱいでさ。

アリス 無表情
アリス

何か片づけました?

ヨーヨ 無表情
ヨーヨ

本を右に寄せた。そしたら、今度はペンがその下にあって。

アリス 無表情
アリス

ペンを取り出すために、また動かしたんですね。

ヨーヨ 無表情
ヨーヨ

うん。結局、よく使うノートを手前にして、本は棚へ戻したよ。

アリス 微笑み
アリス

やっと書けました?

ヨーヨ 無表情
ヨーヨ

書けた。机って、空いてる所に置くだけだと、使うときに遠いね。キーボードとマウスも、たぶん同じなんだろうな。

アリス 無表情
アリス

今の机だと、どちらかに手を伸ばしています?

ヨーヨ 無表情
ヨーヨ

それを見てみたい。見た目は整っていても、座ると違うかもしれないし。

机の中央より、自分の正面を見る

机を写真に撮ると、キーボードが真ん中にあるほうが整って見えます。でも、実際に使うのは写真の中央ではなく、座った人の体の正面です。机の角に座る、モニターを少し左に置く、ノートPCを横に添える。そうした机では「天板の中心」と「自分の正面」がずれることがあります。

英国の安全衛生当局HSEは、画面とキーボードを中央に置き、背中をひねらない配置を案内しています。これは「定規で机の幅を測って、厳密な中央に置く」という意味ではありません。自分が普段座る位置から、画面と入力する場所を自然に向けられるか、という確認です。HSEの配置ガイド

まず椅子に座り、画面を見ます。肩や胴体をずらさずに、そのままキーボードへ手を置けるでしょうか。片方へ体を向ける必要があるなら、キーボードだけでなく、モニターや椅子の位置も見直す余地があります。

とくにフルサイズのキーボードは、右側のテンキーまで含めた外形の中心と、文字を打つ部分の中心が違います。ここは製品の優劣ではなく、置いたときの見え方の話です。机の中央に外形を合わせても、普段打つ文字キーが自分の左へ寄ることがあります。文字を打つ場所を基準に一度座ってみると、判断しやすくなります。

書類とノートに押され、キーボードが片側へ寄った机を上から見た水彩イラスト

まず画面と椅子の向きをそろえる

「キーボードが左にある」と思っても、先に椅子が画面に対して斜めになっている場合があります。そこで、机の上の物を全部動かす前に、次の順で見ます。

  1. いつもの場所に座る。 仕事中に実際に使う椅子の位置と高さにする。
  2. 主に見る画面を決める。 複数画面なら、いちばん長く見る画面を一つ選ぶ。
  3. その画面と文字キーの位置を見る。 顔を向けたまま、両手を自然に置けるか確かめる。

HSEは画面とキーボードを中央に、マウスは肘と同じ線上に置くことを目安にしています。ただ、二画面を同じ時間だけ使う人や、書き物の多い人では、作業ごとに少し動かしたくなるでしょう。配置を一度で「正解」に固定しなくてもかまいません。HSEの配置ガイド

机の奥行きが足りず、画面とキーボードの両方を置きにくいこともあります。その場合、キーボードを極端に手前へ出す、画面を無理に遠ざける、といった一つの操作だけで決めないでください。椅子の位置、画面の台、机上の書類の量も含めて見ます。使い方によっては、ノートPCに外付けキーボードとマウスを組み合わせる方法もあります。HSEも長時間のノートPC利用では、別のキーボードとマウスを使う配置を紹介しています。

マウスが遠いなら、何を動かす?

キーボードを正面へ寄せたら、今度はマウスが遠くなる。とくに横幅の大きなキーボードでは起こりやすい悩みです。ただ、すぐ小さなキーボードを買う前に、マウスの周りに何があるかを見てみましょう。

マウスの右に書類の山、充電器、使わないペン立てがあると、必要以上に外側へ置くことになります。たまに使うものを奥や棚へ移し、マウスをキーボードの横へ近づけられるか試します。University Hospitals Birminghamの案内も、マウスを楽に届く位置へ置き、腕を伸ばしたまま操作しないことを勧めています。同院の作業環境ガイド

それでも遠いなら、キーボードの横幅を見直す理由になります。テンキーレスとフルサイズの違いを整理した記事では、テンキーを使う頻度からサイズを考えました。今回の判断材料は、毎日のマウス操作で手をどれくらい外へ運ぶかです。テンキーを頻繁に使う人なら、マウスの距離だけでテンキーを手放す必要はありません。書類を置く場所や、マウスを置く側の工夫も候補に残ります。

画面の正面にキーボードを置き、マウスを横へ近づけた机の俯瞰水彩イラスト
ヨーヨ 無表情
ヨーヨ

ノートの場所を空けるために、マウスを端へ押していたかもしれない。

アリス 無表情
アリス

書く時間と、PCを使う時間で場所を替えてもよさそうです。

ヨーヨ 微笑み
ヨーヨ

あ、ずっと一枚の写真みたいに並べなくてもいいのか。

ノートや書類も使う日はどうする?

机の上は、キーボードとマウスだけの場所ではありません。メモを書く、資料を開く、電話を置く。仕事によって「今、よく使う物」が変わります。Mersey Care NHS Foundation Trustは、毎日よく使う物を楽に届く範囲へ、たまに使う物を少し遠い場所へ分ける考え方を示しています。キーボードとマウスは、よく使う範囲に置く対象です。同院の机上配置ガイド

文章を打つ時間が長ければ、画面・文字キー・マウスを中心にする。紙に手書きする時間が長ければ、ノートを手前に置き、打つときだけキーボードを戻す。ここでの「中心」は、作業中にいちばん使うものを無理なく扱える場所です。どちらも毎日する人は、移動しやすい置き方を選ぶとよいでしょう。

デスクマットの上にすべてを固定する必要もありません。ケーブルや機器の置き場所が決まっていて動かしにくいなら、まず小物を動かすだけで試します。仕事用の机の狭さや家庭内の事情を含めた選び方は、在宅ワーク用キーボードの記事にもまとめています。

5分でできる配置の試し方

新しい道具を買う前に、今の机で短く試せます。採点や計測ではなく、自分が手を伸ばす場面を見つけるための方法です。

  1. 普段どおりに座る。 机を片づける前の状態を写真に一枚残しておくと、あとで戻しやすい。
  2. 30秒ほど、いつもの文章を打つ。 画面と文字キーの向きが合っているかを見る。
  3. マウスで数回、画面上の別の場所を選ぶ。 肩を持ち上げたり、体を横へ寄せたりしていないか気づく。
  4. ノートを一度広げる。 書き物のたびに何を動かすか、邪魔なものは何かを見る。
  5. 一つだけ位置を変えて、もう一度試す。 変化が分かりやすいよう、一度に全部動かさない。

30秒や5分で体への効果を判断できるわけではありません。ここで分かるのは、手を伸ばす原因が、機器の大きさなのか、小物の置き方なのか、作業の切り替えなのかという手がかりです。違和感が続くなら、使い方を無理に続けず、職場の担当者や適切な専門家へ相談してください。机の高さやキーボードの厚みそのものを見直したい場合は、キーボードの高さの記事が次の入口になります。

机上の配置を見直したあと、ヨーヨが少し休憩しながらアリスと話す水彩イラスト

よくある質問

キーボードは机のぴったり中央に置くべきですか?

天板の中心へ厳密に合わせる必要はありません。普段座る位置から、主に見る画面と文字を打つ場所が正面に近いかを見ます。机の形や画面の数によって、天板の中心と体の正面は一致しません。

フルサイズだと、必ずマウスが遠くなりますか?

必ずではありません。机の幅やマウス周りの小物、座る位置で変わります。まず今の机で小物とマウスの位置を調整し、それでも手を伸ばす状態が続くなら、キーボードの横幅を比較材料にします。

机が狭くて、ノートを置く場所がありません

一日中同じ配置にしなくても大丈夫です。打つ時間と手書きの時間で、よく使う物を手前へ置き直せるか試します。頻繁に使わない物を棚や机の奥へ移すだけでも、作業面を確保できる場合があります。

まとめ

キーボードの配置を考えるときは、机の真ん中に見えるかより、自分と画面の正面に文字キーがあるか、マウスへ楽に届くか、別の作業へ切り替えられるかを見ます。まず普段の机で一つだけ動かして試し、それでも困るならサイズや机の使い方を見直します。

ノートのために本を動かしたヨーヨのように、机上の物は一つ動かすと別の物との距離が変わります。だからこそ、見た目の完成形より、使う順番に合わせて置いてみましょう。

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参考資料